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治療例集 №16不妊(Part9) 鹿児島 漢方専門厚仁堂薬局
28歳、女性。身長156センチ、体重44キロ。
<主訴>
不妊。結婚2年。産婦人科の検査では器質的異常はないとのこと。基礎体温表は二層に別れ、月経開始14日目前後に体温陥落日があり二層に分かれることなどから排卵はあるものと考えられる(現在産婦人科にてクロミット内服およびHCG注射を受けている)。ただ、排卵後高温期への移行に4~5日かかり、結果高温期が短い。これらのことから黄体の機能が弱いことが考えられる。
<全身症状>
寒熱:手足は冷え性。冬は靴下寝。冷えのぼせ(+)。
二便:大便1日1行、。
小便1日6~7行、夜間1行、色平・量平。
飲食:食欲(平)、飲水(熱飲を好む)
浮腫:なし
睡眠:平
心神:平
汗:平
胸腹:平
腰・四肢:平
目耳鼻:平 
口唇・咽喉:慢性扁桃腺肥大あり
経行:周期(28~30日)、経期(7日)、経痛(腰・下腹、月経開始1~2日目、痛みの程度は強くロキソニン使用、寒冷時増悪傾向)、経血(暗赤色)、血塊(10mm×2~3個)
面・舌:面色萎黄。舌質胖大、舌苔微白
体型:やや痩せ型
皮膚:平
血圧:116-72
脈拍:58/分
<分析及び治療方針>
冷え性、脈遅から「虚寒」が考えられる。また、強い経痛、暗赤色の経血、血塊などから「血瘀」が考えられる。多くの場合、「虚寒」と「血瘀」とは独立して存在することはなく、互いに影響しあって病態を形成している。よって本件の主たる病変は「虚寒+血瘀」であり、不妊はこれに由来するものと考えられる。
<経過・結果>
まず芎帰調血飲第一加減(活血化瘀)+五積散(温経散寒)、28日分投与。結果、元気がついてきた感じがある、冷えは感覚的には減少してきたが実際の体温表では高温期の弱さはあまり改善がない、とのこと。このまま様子を見ることにし上記処方を更に4ヶ月継続服用したが妊娠にいたらず。冬に入り、四肢例(↑)、経痛(↑、カイロをあてると軽減)となる。このことから、上記処方では冷えに十分対処できていなかったものと判断し、五積散+当帰四逆加呉茱萸生姜湯に変更。この処方に変えてから「手足の冷えが俄然よくなった、おなかが温まる感じがする」とのこと。この処方に変更後、1ヵ月後に妊娠成功。


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