東洋医学は大きく「湯液(漢方薬)」と「鍼灸」に分かれます。
特に「鍼灸」は自律神経系を介した治療と言えます。
鍼(はり)は皮膚をチクっと刺して、あるいは皮下組織(筋肉など)まで刺入する場合もあります。
灸(きゅう)は皮膚に置いた”もぐさ”に火をつけたり、皮膚との間に何か(しょうが、にんにく、味噌など)挟んで”もぐさ”に火をつけます。
どちらも感覚神経(痛み。熱さ)を刺激しますが、その反応は筋肉に直接働いて「痛み」や「筋肉のコリ」を治す以外に、「血圧低下」「胃腸運動亢進」「発汗」「四肢温感」といった自律神経系の作用によって引き起こされるものです。
全身にある経穴(ツボ)や経絡(ツボの連なり)には感覚神経を介して自律神経反射を起こすスイッチがあるのかも知れません。
自分の指で全身のツボを探ってみて下さい。
何も小難しい鍼灸の本に載っているツボで無くても良いんです。
「あれれ、今日はここが凝っている」「ああ、ここを押すと気持ちいい」などという、個人の「ツボ」が見つかりますよ。
コツは易しく触ること、絶対にゴリゴリやってはいけません。
湯液(漢方薬)だって「証」が合っていれば余り苦く感じないものです。
鍼灸もそう、「気持ちよさ」は全ての治療の基本なのですから。