毎年冬になると「冷え」を訴える方が多くなります。
しかし我々の身体には”恒常性(ホメオスターシス)”という機能があり、ほとんどの人は36.0~37.0度に体温が保たれています。
すなわち外の気温が高くなれば皮膚にある毛細血管が拡張、汗腺が開き汗と共に体温を放出し。逆に気温が低くなると毛細血管を収縮、汗腺を閉じ体温の放出を防ぎ、起毛筋を収縮し身体を震わせ体温を産生します。
これらの反応には前々回までお話しした「自律神経」が深く関わっているのです。
普通の人は「冷え」があっても体温は正常なのですが、時々本当に体温が低い「低体温」の方がおられます。
気を付けて頂きたいのが「甲状腺機能低下症(橋本病)」です。
この病気は喉ぼとけのやや下方にある「甲状腺」からのホルモン分泌が減少したり無くなってして起こります。
原因は良く判っていませんが、アレルギーやウイルス感染などが関係していると言われています。
症状は、疲労感、低体温、肥満(むくみ)、血圧低下(脈拍減少)、皮膚の感想などですが、急激に症状が進むと生活の活動性や思考力が低下し「認知症」と間違えられることもあります。
橋本病は女性は男性よりも発症しやすい病気です。
もしも動けなくなる程の「冷え」がある方は病院で検査を受けて下さい。
漢方治療はそれからですね。