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なぜ半夏瀉心湯でなければならないか

話を漢方胃腸薬に戻しましょう。安中散より半夏瀉心湯を勧めるのは、現代医学的に言うと胃腸には暖かい部分と冷たい部分があり、冷えに対しては温め、熱の持ち過ぎに対しては冷ます必要があるからです。

半夏瀉心湯を構成する生薬は7つありますが、冷やす作用がある黄連(おうれん)と黄芩(おうごん)、温める作用がある乾姜(かんきょう)と半夏(はんげ)、そして脾の働きを根本から改善する作用がある人参(にんじん)、大棗(たいそう)、炙甘草(しゃかんぞう)という絶妙な組み合わせの処方なのです(半夏が5g、黄連が1g、その他は2.5g)。
こんなタイプの胃腸薬は現代胃腸薬には皆無。
消化を助けるための酵素くらいはありますが、温めたり冷ましたりする作用の薬はありません。

半夏瀉心湯が温める一辺倒の安中散より優れているのは、一つの処方に寒剤と温剤が理想的に調和されているからですが、これが胃腸のあらゆるトラブルにオールマイティーに使える根拠なのです。
つまり市販の漢方胃腸薬・安中散は、神経性胃炎とかお腹がすくとすぐ痛む胃の症状には適していますが、潰瘍には使えませんし、嘔吐や下痢にも効果はありません。

嘔吐は摂取した食べものの滓を下に運ぶべきところが上に昇ってしまうこと、反対に下痢は上に持っていこうとしているのに下へ行ってしまうことで、いずれも脾胃がトラブルによって逆の働きをしているわけですから、こういう場合の脾胃の調和薬としては半夏瀉心湯がベストなのです。

実は安中散の原価は半夏瀉心湯の原価のわずか3分の1。半夏瀉心湯の生薬のうち、人参と黄連が特に高価だからです。
だから製薬会社は安中散を大衆薬として量販するわけですが、半夏瀉心湯を日本人がもっと広く使えば、消火器の健康ばかりか、先ほど説明したように肺の活性化(元気の素)にもつながる利点があるのです。

解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)

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