しかし、東洋医学の再古典の「素問(そもん)」をみると、適当に運動して汗を出すのが良いとは夏の養生法であって、秋の養生法には「秋の三ヶ月を容平(ようへい)という。万物が実を結ぶときだ。すべてが引き締まり、収納される時期である。当然陽気も体内深く収納される。この時期は早く寝て鶏とともに起きる。あれもこれもやりたいなどとイライラして活動的になってはいけない。この時期に活動しすぎて陽気を発散(汗をかく)すると、肺が弱まり冬になって下痢になる」と書かれています。
確かに発汗しすぎると風邪に罹りやすくなります。
もし、秋に発汗したときは、すぐにでも拭き取りたいものです。
秋は肺機能が活発になる時期ですから、運動して肺を活発にするのは良いことですが、運動しすぎて発汗しすぎると、陽気が消散してしまいます。
解説:惠木 弘(恵心堂漢方研究所所長)