最近、”セルフメディケーション”という言葉をよく耳にします。
これは、何も薬局でOTC(一般用)医薬品を購入して病気を治すことでは無く、簡単に言えば「自分の健康は自分で守れ」って事です。
例えば、1日3食きちんと食事をするとか、毎日(あるいは定期的に)運動するとか、もちろん病気になったら医療機関でしっかり治療する、そして時々は健康診断を受ける、というのも”セルフメディケーション”に含まれるのです。
さて、皆さんにも「わたしの健康法」の1つや2つ、あるでしょう?
私たち薬剤師も普段、色々な「健康法(?)」を聞くことがあります。
薬用酒マニア(うちでは希望に応じて”薬用酒の元”を作っています)のMさんという方のお話しです。
ある日、いつもの通り”薬用酒の元”を差し上げた時「最近、腰が痛くて足がしびれるんだよ。長く歩けないし。」とMさん。
ほう、そりゃあ脊柱管狭窄症じゃあないの?と私。
「そうそう、病院でMRI撮ってもらったよ」「でもね、うまく治す方法を見つけたから大丈夫」「足がしびれて来たらさ、こうやって(と四股を踏む)いると治るんだよ」とMさん、自信満々です。
あのねえ、それは治療法じゃなくて脊柱管狭窄症の症状(歩いていると足がしびれて動かなくなるが、しばらく座って前傾姿勢にしていると回復する)なの。もしかしたら専門的な治療が必要かも知れないよ、と私が言っても聞いてくれません。
どうやら、若いころ首を痛めた時(多分、頚椎症でしょう)に、病院に行っても「首の牽引」しかやってくれなかったので、自分で鴨居にシーツと荒縄で「首つり(と本人は言っている)」を作り、毎日やっていたら治った。周りの人間にも何人かやらせた(そんな、無茶な!)が、みんな良くなった、と言うのです。
こうなると「困った健康マニア」は質が悪い。
歩ける距離が短くなったら病院に行くんだよ、とお伝えしましたがどうなることやら。
皆さんも正しい知識で”セルフメディケーショウン”にお励みください。
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更新日: 2013/08/19 |