漢方薬を処方することは、「お見合い」斡旋みたいなところもあります。
お見合いでは、相手の条件と自分の理想とをすり合わせしようとしますよね。

仲人さん的には「お似合い」と思っても、
いざ、付き合ってみると、「合わない」事もありますよね。

漢方を処方することは「仲人さん」みたいなもの。
しばらく付き合ってもらって、うまくいけば良し、ダメなら次の処方を考えます。
そして、「理想の人」と巡り合うとバッチリです。

そんな事例を。

食生活が乱れて、肥満で、血糖値も良くなく、コレステロールや腎臓の数値も良くないという人。
診て、「これは、典型的な大柴胡湯」と思って、
瘀血に対する処方と組み合わせて服用してもらったところ
体重も落ちず、血液検査の結果も改善しない。

そこで、、ストレスも内在していると考え、気剤に切り替えるもNG。

こうなると、ぼちぼち、こちらの旗色が怪しくなってきた。
そこで、今度は、清熱解毒作用と瘀血に対する処方と利水作用のある処方に切り替えた。

一カ月後、体重は5キロ落ちて、血液検査の結果、HbA1Cを除いてすべて正常になっている。
HbA1Cが反映されるのは2~3カ月後になるので、現在の異常値は仕方ない。
3カ月後の数値が楽しみになってきました。

とまあ、こんなものです。
ですので、簡単にあきらめずに粘り強く服用してみてください。


       

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