2020年東京オリンピック開催が決定しました。
今、中学生や高校生の皆さんが、7年後の中心選手になるのです。みんな一生懸命頑張ってね。
それは良いとして、最近ニュースなどで見かける「ドーピング」はスポーツの本質を壊しかねない問題です。
私たち薬剤師は”街の科学者”ですので、やはり無関心ではいられません。
以前は興奮剤とか筋肉増強剤などが主流でしたが、最近はより巧妙に見つけられ難い薬物や技術が使われているようです。
ただし、これらの”確信犯”的ドーピング違反者についてはWADA(世界アンチドーピング機構)が常に監視を強化しています。
問題は私たちが日常使っている医薬品・サプリメントなどによる「うっかりドーピング」なのです。
胃腸薬の一部、風邪薬・咳止め・鼻炎薬、滋養強壮剤・精力増強剤の一部の他、漢方薬にも注意が必要です。
また、サプリメントは”食品”に含まれますので成分の表示義務が無く、知らないうちに違反物質を摂取する可能性があります。
例えば、おなじみの”葛根湯”も麻黄(マオウ)という薬草が入っているためドーピングに違反する薬物になります。
これは麻黄の成分であるエフェドリンが原因です。
従って、麻黄が含まれる他の漢方薬もドーピングの対象薬物になるのです。
ただし、これはスポーツをする(競技会・大会に出る)時に注意すれば良いのであって、普通に生活している時には何の問題もなく使って構いません。
さあ、暑い夏も終わりスポーツの秋になりました。
美味しくご飯を食べて、良く運動して、少~し勉強して、たっぷり睡眠を取りましょう。
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更新日: 2013/09/10 |