日本は周りを海に囲まれていますので、広~い大陸みたいに空気が乾くという事は1年を通じて余り無い国です。
その代り四季折々の循環型気候、例えば暑さや寒さ、空気が乾いたり湿ったり、台風の当たり年があったり、という特徴があります。
主な原因は、地球の自転による「風」と太陽による「海水温の変化」なのです。最近よく耳にする”エルニーニョ現象”ですが、これは日本から数千km離れた海の水温がほんの1~2℃上がったことで、日本が冷夏になったり台風銀座と化してしまうのです。
まさに「お天道様には逆らえない」ということです。
こんな状況ですから、梅雨時(気温と湿度が高い)は漢方的に言うところの『水毒』によるトラブルが多くなってきます。
外気の湿度が高く、余分な水分を汗として発散することが難しくなるため、身体が何となく重く感じたり、食欲がなくなったり、眩暈(めまい)がしたり、頭痛が起きたりします。
症例1:22歳女性、生理不順があり排卵期に身体が浮腫みます。特に梅雨時は症状が酷く、顔がパンパンになるといいます。普段から生理不順のための漢方薬を服用していますが、こういう時は五苓散を兼用してもらいます。1~2日の服用で尿がたくさん出て顔がシュッとするそうです。
症例2:55歳女性、普段から「健康のために」水を1日2リットル以上飲むようにしている、との事です。それも何処やらの「美味しい水」なのだそうですが・・・。
慢性の頭痛持ちでバファリンやロキソニンを手放せません。何かありませんか?と言うので①水は適度に②毎日運動③毎日お風呂④尿の出が悪ければ五苓散、とお伝えしました。お薬だけじゃ駄目なの?と言いますので①~④セットでお勧めしましたがどうなりますかね。
はあ~今年もこれから暫く蒸し暑い日々が続き、その後は猛暑の夏なんですかね。
熱中症も夏バテも、もう始まっていますよ。
日本特有の『水毒』を上手にコントロールしていきましょう。