立てば芍薬座れば牡丹歩く姿は百合の花。
美人を形容して言うこの言葉は有名ですね。
芍薬にしても牡丹にしても百合にしても
鑑賞用としてご存知の方のほうが多いかもわかりませんが、
実は漢方薬としても重用されます。

特に芍薬。寒冷地で排水が良くかつ保水力もある土地を好み
つぼみを全部摘み取って根を太らせて、
4~5年丁寧に育てて、根の外皮を剥いで乾燥したものを
漢方薬で使う白芍(びゃくしゃく)=芍薬といいます。

日本では足利時代(1400年代ころ)には栽培していたという記録があり
奈良県で栽培されたものは「大和もの」として高級品です。
やはり奈良の土壌・環境は優れているのだと思います。
そういう意味では、「高級品」をしっかり確保できる吉野にて
開業している事はありがたい事です。

ところで、この芍薬、抗炎症作用・鎮痛作用・鎮静作用・平滑筋弛緩作用
血管拡張作用・プロゲステロン様作用などが報告され、
漢方としては、補血作用・止痛作用などを期待して配合します。

婦人漢方として有名な当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)の芍薬もこれです。
美人を形容するのは見た目だけなく、
これを服用することで健康で美人になれるというような側面があるのかもしれませんね。
実際、この処方で「シミ」がきれいになってきて喜んでくれている方はいます。
漢方の良いところ、自然の恵みを是非、体験していただきたいものです。

 

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