毎月、基礎体温をつけている人は分かると思いますが
月経期は3~7日間、卵胞期7~10日間、排卵期3日、黄体期14日間が大体理想的と言われていますが、そうならないのが悲しい現実です
状況によって何の漢方薬を重点的に用いるか変わってきます
低温期が長く、高温期が短い場合
卵巣機能が低下、卵胞の成熟悪く、黄体機能不全の可能性もないことはないです
体温が上昇するまでは、腎陰、血をしっかり補う漢方を使い、卵胞の成熟を助け、子宮内膜を厚くして着床しやすくなるようにします
体温が上昇しだしたら、腎陽を補う漢方を使い、受精卵が着床、発育しやすい環境を整えてあげます
高温期に1回から2回くらい体温が下がる場合
腎陽を補うことに重点を置いて、高温をキープできるようにします
またこのタイプは胃腸なんかも冷えて弱いことが多いので、胃腸を温めることも必要になります
このように高温期が不安定の場合、妊娠しても流産しやすいので、安定期までは温める漢方を飲み続けた方が良いです
低温期から高温期への移行が緩やかな場合
冷えや血の滞りである瘀血、余分な老廃物がたまっている痰湿などが原因であるため、冷えが原因の場合は排卵前から腎陽を温める漢方薬を服用、瘀血や痰湿が原因の場合は、低温期から排卵期にかけてそれらを取り除く漢方薬を服用します
グラフがギザギザの体温の変動が激しい場合
高プロラクチン血症や自律神経失調、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群などさまざまな要因がありますが、気の巡り血の巡りを良くする活血理気作用のある漢方薬を使います
高温期が高すぎる場合
本来高温期は温める漢方薬を使いますが、この場合、体内に熱が籠っている状態なので、その熱を冷ましてあげる漢方薬を使います
低温期が高い場合
卵胞が純分に成熟する前に排卵してしまい、黄体ホルモンの分泌も悪く、卵巣機能も低下している状態です
これも体内に熱が異常に籠った状態なので低温期にしっかり熱を冷ます漢方薬を使いますが、高温期においても使う必要がある場合があります