慢性鼻炎や蓄膿症の症状は、鼻づまりや膿性の鼻水が出たりします
花粉症、つまりアレルギー性鼻炎が長引くことでもそれらを引き起こしてしまいます
この段階までくると小青竜湯や葛根湯加辛夷川芎を使うことはなくなります
何故なら、これらの漢方薬は温めて余分な水を外に追いやる漢方薬だからです
炎症が長引けば、その熱で水は蒸発させられ、水は不足しがちになります
膿のような粘っこい鼻水がその表れともいえます
このような状態に小青竜湯や葛根湯加辛夷川芎で発汗させて水をさばこうとしてもさばく水がなく、水が枯渇して炎症を助長させるだけになります
炎症の度合いが強い場合は黄連解毒湯などの清熱剤を使いたいところ
だがしかし、黄連解毒湯などの清熱剤は熱化を抑えると同時に乾かしもするため、膿のような粘っこいものが出ている場合に使うと乾かしすぎて逆に熱化を助長させることになります
なので、乾かすのを防ぐために黄連解毒湯に四物湯を入れた温清飲という漢方薬に、膿を排出する桔梗、白芷などを入れた荊芥連翹湯を使うことになります
ただし、荊芥連翹湯の中の黄連解毒湯の生薬量が少ないため清熱という点においては心許ないため、炎症の度合いがより強い場合に荊芥連翹湯を使うとするなら、荊芥連翹湯に清熱剤を足すか、まずは清熱剤で熱の勢いを少し弱めてから荊芥連翹湯に切り替えるなど工夫が必要になります