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病気の悩みを漢方で

症状と漢方薬

1.本態性高血圧(心身症)

 高血圧は、心理的社会的ストレスに強く影響されます。

  • 動悸、不眠、頭痛、めまい、のぼせなどの不定愁訴があり、
  • 血圧の変動を過度に心配し緊張する場合には

本態性高血圧(心身症)と診断されます。血圧の変動が大きいので動揺性高血圧とも言われます。

2.高血圧に伴う動悸

 漢方医療では、どのような人に、どのような症状があるのか、を見て聞いて 尋ねて確認します。高血圧(心身症)の場合には漢方医学の気逆(キギャク)や気滞(キタイ)とお血(オケツ)を考えて適切な生薬や処方を選びます。

 気滞は抑うつ傾向、不安感、集中力低下、胸のつかえ感などから判断され、気逆はイライラ、焦燥感、頭痛、めまい、のぼせ、顔面紅潮などから診断されます。

 高血圧に伴う動悸に悩む様々な人のイメージを下図に示しました。

  • DSさんは、肥満、便秘と高血圧に伴う動悸・肩こり・のぼせに悩んでいる様子です。
    理気剤の大柴胡湯(ダイサイコトウ)が適します。
  • SRさんは、気うつやイライラがあり、高血圧に伴う動悸、不安、不眠に悩んでいます。
    理気・降気剤の柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)が適します。
  • OGさんは、のぼせて顔面紅潮し高血圧に伴う動悸、イライラ、頭痛に悩んでいます。
    黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)が適します。
   

3.高血圧に伴う「動悸や不安」に用いられる柴胡加竜骨牡蛎湯

 高血圧傾向の動悸に用いられる代表的な処方は柴胡加竜骨牡蛎湯です。本方は、不安や気うつ感、胸のつかえ感という「気滞」と、イライラ、焦りなど「気滞と気逆」に基づく精神神経症状が選ぶ目標になります。

 なお、柴胡加竜骨牡蛎湯には、大黄を含まない製剤もあります。

 頭痛、肩こり、便秘、腹部膨満感傾向があれば大柴胡湯、のぼせ、イライラが顕著であれば黄連解毒湯が適します。

4.精神を安定させる竜骨

竜骨は大型動物の化石

 柴胡加竜骨牡蛎湯に配合されている竜骨(リュウコツ)はストレス鬱積(気滞)動悸、息切れ、めまい、不安、不眠、物音に驚きやすい、夢をよく見るなどの症状に用いられる生薬です。

 竜骨は中医学では精神を安定させる安神(アンジン)薬と言われます。理気薬に相当します。


5.高血圧に伴う「動悸」に用いられる処方の使いわけ

 高血圧に伴う動悸に用いられる大柴胡湯、黄連解毒湯、柴胡加竜骨牡蛎湯の使いわけを以下に示します。

6.高血圧に伴う症状の漢方相談

 高血圧に伴う症状の漢方相談では、最もつらい主訴以外の症状、例えば日頃の胃腸の状態(おいしく食べているか、おなかが空くか)や睡眠、便通など全身状態の情報も漢方医療の重要な情報になりますので話してください。

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