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病気の悩みを漢方で

症状と漢方薬

1.口内炎の多様な原因と治療

 口内炎は、口の中(唇やほほの内側)の粘膜がえぐれる潰瘍を伴う炎症性疾患です。舌や口角や歯肉(歯ぐき)にも発現します。

 口内炎の原因には、1)ヘルパンギーナのようなウイルス感染、2)入れ歯の不具合による物理的刺激、3)ストレスや疲れによる免疫力の低下、栄養不足などがあります。4)その他に、ベーチェット病などの全身疾患、がんの放射線治療や抗がん治療などによる場合もあります(図1)。

2.口内炎の対症療法

 痛みの強い口内炎の治療には、局所に抗菌薬や抗炎症薬を含む軟膏を塗布したり、噴霧したり、貼り薬(口腔粘膜貼付剤)、噴霧剤を用いた対症療法が適します。患部をテッシュペーパーなどで乾燥させてから、薬を塗布、貼付、吹きかけてください。

 さらに、口の中を清潔に保つように殺菌作用のあるうがい薬で、20秒ほどブクブクするとよいでしょう。

3.口内炎治療に用いられる主な生薬

 口内炎の治療に用いられる主な生薬は、
  ・黄連(オウレン)や山梔子(サンシシ)など炎症を抑える清熱薬(セイネツヤク)と
  ・地黄(ジオウ)など乾燥病態を潤す生津薬(セイシンヤク)と
  ・甘草(カンゾウ)のような胃腸機能を調える補気薬(ホキヤク)です。

 口内炎の漢方医療では、
  1)薬液を口に含んでブクブクして患部を直接治療する対症療法的な局所治療と、
  2)口内炎の背景にある全身の病態に対する内服治療があります。
ここでは、まず局所治療に用いられる生薬や方剤を紹介します。

4.漢方煎剤や漢方製剤による口内炎の局所治療

4.1) 甘草(カンゾウ)煎液:
 口内炎の局所治療に用いる主な漢方薬は甘草(カンゾウ)です。
 甘草(1日量 5g)を、約600mLの水で煎じて約400mLに煮つめ、滓をこして取り去った煎液を口に含んでブクブクしてください。

4.2) 桔梗湯(キキョウトウ)エキス製剤:
 煎液を調製するのは、手間がかかります。そこで甘草湯(カンゾウトウ:甘草単味)や桔梗湯(キキョウトウ:甘草桔梗)エキス製剤の1包(2.5g)を水またはお湯約50mLに溶かし、この液体を口に含んでブクブクした後に、服用する方法もあります。エキスが完全に溶けず一部が残った(懸濁した)状態でもかまいません。

 桔梗湯は、のどの炎症とくに扁桃炎の痛みに用いられる漢方製剤ですが、経験的に口内炎の痛みにも使用されてきました。
 桔梗湯に関しては、夏かぜの漢方(2.口腔の症状)を参照してください。

4.3) 排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)エキス製剤:
 排膿散及湯(ハイノウサンキュウトウ)製剤には、甘草桔梗が含まれています。
 本方は化膿性の皮膚疾患に用いられますが、歯肉炎や歯周病(歯槽膿漏)など口内の炎症にも用いられてきました。

4.4) 立効散(リッコウサン)エキス製剤:
 立効散(リッコウサン)製剤は、歯痛に用いる漢方製剤ですが、口内の腫れや痛みにも用いられてきました。
 この製剤の溶液を口に含むと少し舌がしびれます。これは細辛(サイシン)の局所麻痺作用によります。

4.5) 半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)エキス製剤:
  半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)は、内服して全身療法に用いる口内炎治療の基本方剤です(次回に解説します)。
 この半夏瀉心湯のエキス製剤も水に溶かして口に含んでから服用します。さらに本方のエキス製剤を甘草湯桔梗湯のエキス製剤の溶液で服用する場合もあります。

~ちょっと一言:口内炎の局所治療と予防

 ここでは、甘草(カンゾウ)を含む漢方エキス製剤を水に溶かして口内炎の局所治療に用いることを紹介しました。

 なお、甘草(カンゾウ)の成分は一般用の口内炎の貼り薬(口内炎パッチ)にも含まれています。この製剤は、中国からの観光客が爆買いする「12の“神薬”」として話題になりました(2014年)。

 口内炎は入れ歯による傷が原因になることもあります。予防のために傷の原因になる入れ歯の手入れや虫歯、歯周炎の予防や治療も大切です。

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