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病気の悩みを漢方で

症状と漢方薬

1.疲労と倦怠感

 疲労は、運動や仕事を続けたときに筋肉が疲れて機能が低下した状態です。
 過剰な仕事や運動(過労)のほかに、不節制や精神的なストレス・心配事、さらに各種の疾患が疲労の誘因になります。

 疲労感は疲労の感じ方です。運動や仕事に意欲をもって集中して取り組み、「やりとげた!」という達成感が得られれば疲労感は軽くなります。
 一方、義務感だけでダラダラと作業すると疲労感が高まります。

 このように疲労と疲労感は少し異なりますが、ここでは、まとめて疲労感と表記します。

2.疲労感の誘因

 疲労感の多様な誘因を漢方医療の考え方を加味して分類しました。
 図2の中央部の黄色で囲んだ誘因による疲労感が漢方医療の主な対象になります。2回目以降はこれを踏まえて各種の漢方方剤を解説していきます。

3.疲労感の治療と漢方製剤の役割

3.1) 休養・栄養・運動
 疲労感の予防や治療の基本は、図3に示すように、
  ・休養(十分な睡眠、夜更かしなどの生活習慣の乱れの是正)
  ・栄養(栄養やビタミンやミネラルのバランス)
  ・適度の運動(精神ストレスによる疲労感では適度の運動によって筋肉の緊張を緩和し、気分転換、血行促進をはかる)
ことにあります。

 漢方製剤は、消化吸収機能を調えることによって食事療法を支えます。

3.2)疾患の関与の軽微な疲労感
 疾患の関与の少ない疲労感には、夏ばて、不定愁訴や自律神経失調症などに伴う疲労感があります。
 これらが漢方医療の主な対象になる疲労感です。
 夏ばての疲労感に関しては、熱中症・夏ばて(2.夏ばて)で紹介しています。

 慢性疲労症候群(CFS:Chronic Fatigue Syndrome)も器質的病変がはっきりしないのでここに含まれます。慢性疲労症候群は、疲労倦怠感・脱力感と共に微熱、頭痛、筋肉痛、思考力の障害、抑うつ等の精神神経症状などが続く病態です。
 これに対する漢方製剤の有用性も明らかにされてますので、今後紹介していきます。

3.3) 疾患に由来する疲労感
 疾患の関与の大きい疲労感は、原疾患の治療が優先します。疲労感を誘発する疾患としては、感染症やがん、膠原病、肝臓・腎臓・心疾患、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、うつ病などがあります。疾患に伴う疲労倦怠感などの多様な症状はSickness behavior(病的行動,)といわれています(図2)。

 漢方製剤は、これらの疾患治療と併用することで疲労感の軽減に寄与できそうです。

4.疲労感の漢方医学の病理と主な生薬

 疲労感・倦怠感(だるさ)・意欲の低下などの背景になる漢方医学の病理は以下のように分類できます。

  ・胃腸虚弱・消化吸収力の低下は、気虚(キキョ)に相当し、この疲労感には、
    →補気薬(ホキヤク)の人参(ニンジン)、黄耆(オウギ)の適応になります。
  ・気虚に伴う栄養不足や貧血傾向は、血虚(ケッキョ)に相当し、これは、
    →補血薬(ホケツヤク)の地黄(ジオウ)、当帰(トウキ)、竜眼肉(リュウガンニク)の適応になります。
  ・精神ストレスによる気うつ感やいらだちは、気滞(キタイ)や気逆(キギャク)に相当し
    →理気薬(リキヤク)の柴胡(サイコ)や降気薬(コウキヤク)の山梔子(サンシシ)の適応に
        なります。
  ・加齢による代謝の低下は、腎虚(ジンキョ)、むくみによる冷えは水滞(スイタイ)であり、
    →補腎薬(ホジンヤク)の附子(ブシ)、や利水薬(リスイヤク)の茯苓(ブクリョウ)
の適応になります。
 図4に疲労感に用いる主な生薬を示しました。これらの生薬を含む漢方方剤の特徴や使いわけに関して、次回以降に解説します。

~ちょっと一言:警告反応としての疲労感、まず休息を。

 疲労感、倦怠感、だるさ、気力減退は発熱や痛みと同じように生体の警告反応の一つです。継続した負荷に対して「休憩してください」という身体の「悲鳴」です。
 疲労感は休憩すればもとに戻るはずですが、「やり遂げネバナラヌ、頑張らネバナラヌ」と身体と気持ちに負荷をかけ続けると、回復困難な状態になってしまいます。
 疲労感に対して正直に対応し、「疲れたら休む、気分転換する」を実行し、頑張り過ぎないようにしてください。

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