漢方を知る

きぐすり.com は、漢方薬、女性の健康、サプリメント、ハーブの情報を専門家がやさしく解説しています。

病気の悩みを漢方で

症状と漢方薬

脳梗塞と脳出血の漢方

(1)後遺症
(2)高血圧

1.高血圧症から脳卒中(脳梗塞、脳出血)への進展予防

 脳卒中の多くはメタボ肥満・生活習慣病による高血圧や糖尿病、動脈硬化に続いて発症します。脳卒中発症直後の症状に対する救命救急には科学医療が不可欠です。「ちょっと一言」を参照してください。
 脳卒中を予防するために血圧を管理する治療は、作用機序の異なる各種の西洋薬を組み合わせて使用されます(図1)。

 漢方方剤は、高血圧の随伴症状を軽くしてQOL(人生や社会生活の質)を改善し、結果的に脳卒中への進展を遅らせることに寄与します。

2.脳卒中(脳梗塞、脳出血)の予防と大黄(ダイオウ)

 大黄(ダイオウ:図2)は、前項の図1の下段に示した薬能の中で、
 ・瀉下(シャゲ)便秘を解消して結果的に血中脂質を下げると
 ・活血(カッケツ)粘度が高く停滞しがちな血液の流れを改善する
 ・清熱(セイネツ)と理気(リキ)冷えのぼせ、いらだちを軽減する
効能によって高血圧症から脳卒中への進展予防に寄与します。

 なお、メタボ肥満や高血症を予防するには、生活習慣を見直す非薬物療法が重要です。禁煙、減塩に努め、飽食と運動不足を見直して適正体重を維持する工夫を継続してください。

3.メタボ肥満者の脳卒中予防に用いられる主な大黄剤

 メタボ肥満やのぼせ傾向の高血圧症から脳卒中への進展を予防するために用いられる大黄配合剤を図3に示しました。

 図3に示した方剤は高血圧の随伴症状に応じて使い分けられます。

 三黄瀉心湯に関しては、かんしゃくの漢方(1.いらだち)を、
大柴胡湯防風通聖散に関しては、肥満の漢方(2.漢方方剤)を、
通導散は、漢方薬名の意味(27.通導散)を参照してください。
 なおこれらは桂枝茯苓丸(ケイシブクリョウガン)と併用されます。

4.高血圧高齢者の脳卒中予防に用いられるその他の方剤

 七物降下湯(シチモツコウカトウ)は、大黄を含みませんが、高齢者の高血圧に伴う
冷えのぼせ、頭痛、耳鳴り、めまいを軽減するために用いられています。
 本方は補血活血剤(ホケツ カッケツザイ)の四物湯(シモツトウ:図4の中段の4生薬)
釣藤鈎(チョウトウコウ)を含み血の巡りをよくする方剤です。

 七物降下湯フリーラジカルの産生抑制と消去作用のあることが
脳卒中易発症ラットを用いた基礎研究で明らかにされています。
 配合されている釣藤鈎には血管拡張作用や脳血流量を増やす作用が
明らかにされていますので、脳梗塞の予防に適します。

 釣藤散(チョウトウサン)も高血圧から脳卒中への予防に用いられます。本方は、七物降下湯と同様に釣藤鈎を含みます。
 フレイル(虚弱)の漢方(7.高血圧傾向)を参照してください。

ちょっと一言:(トピックス)脳卒中(脳梗塞、脳出血)の初期症状

脳卒中(脳梗塞、脳出血)の初期症状

以下の症状があれば脳卒中を疑ってすぐに救急車を呼びましょう。 
1) 顔のまひ: 片方の顔がゆがむ、ひきつる
2) 腕のまひ: 両腕を前にまっすぐ挙げた時、片方の腕がさがる
3) 足のまひ: 片方の足がまひして立てない、歩けない、ふらつく
4) 視力障害: 片方の目が見えない、物が二つに見える
5) 言語障害: ろれつがまわらない、言葉が出ない
6) 激しい頭痛: 経験したことのない激しい頭痛

(2019年9月13日公開)

あなたの街の漢方相談薬局・薬店へ
  • 前のページ「脳梗塞と脳出血の漢方(1)後遺症」

症状と漢方薬

(あ行)
足腰の衰え(虚弱)
アルツハイマー型認知症
アレルギー性鼻炎
胃食道逆流症
胃腸かぜ
胃腸虚弱
胃腸虚弱(フレイル)
胃痛
胃もたれ
意欲の低下
意欲低下(虚弱)
イライラ
イライラ(産後)
インポテンツ
うつ感
円形脱毛症
おしっこの悩み(前立腺肥大)
(か行)
顔色不良(虚弱)
過活動膀胱
肩・首筋のこり
過敏性腸症候群
下部尿路症状
花粉症
関節痛(冷え症)
かんしゃく
乾燥肌
気うつ
気うつ(産後)
気管支炎
機能性ディスペプシア
軽度認知障碍
月経周期の乱れ
月経痛(冷え症)
月経痛(冷えのぼせ症)
月経不順(周期の長短)
月経不順(血の道症)
月経前症候群(PMS)
げっぷ
下痢
下痢(ゲンノショウコ)
高血圧
高血圧傾向(虚弱)
高血糖
好酸球性副鼻腔炎
口内炎
後鼻漏
かぜ(風邪)
呼吸困難(COPD)
こじれた咳(感冒)
子どもがほしい
(さ行)
産後の回復不全
残尿感(前立腺肥大)
しもやけ
CFS(慢性疲労症候群)
COPD
女性不妊
暑気あたり
尋常性ざ瘡
頭重感
頭痛
ストレス胃
生理痛(冷え症)
生理痛(冷えのぼせ症)
生理不順(血の道症)
精力低下(男性)
せき(咳)
咳(こじれた感冒)
喘息
喘息(発作)
喘息(寛解)
前立腺肥大
GERD
(た行)
たん(痰)
男性更年期障碍
男性不妊
蓄膿症
血の道症
手足口病
手足のしびれ(糖尿病)
動悸
凍瘡
糖尿病
(な行)
内臓脂肪症候群(糖尿病)
ながびく咳(感冒)
夏かぜ
夏バテ
2型糖尿病
にきび
尿意切迫
尿失禁
尿路結石
尿路不定愁訴
妊娠力をつけたい
認知症
脳血管性認知症
熱中症
脳梗塞と脳出血
のぼせ感
(は行)
肺気腫(COPD)
排尿困難(前立腺肥大)
排尿痛
鼻アレルギー
鼻かぜ
鼻づまり
鼻水
冷え症
冷えのぼせ症
鼻炎
皮膚瘙痒症
肥満
肥満(糖尿病)
疲労
疲労感
疲労感(胃腸虚弱)
疲労感(栄養不足)
疲労感(産後)
疲労感(ストレス)
疲労感(寝不足)
疲労感(冷え)
頻尿
PMS(月経前症候群)
不安定膀胱
プール熱
腹痛
副鼻腔炎
婦人更年期障碍
不眠
不眠(産後)
フレイル(虚弱)
ヘルパンギーナ
便通異常
便秘
膀胱結石
(ま行)
マタニティー・ブルー
慢性胃炎
慢性気管支炎(COPD)
慢性の咳(COPD)
慢性閉塞性肺疾患
無月経
胸やけ
メタボリック・シンドローム(糖尿病)
めまい
めまい(婦人更年期障碍)
(や行)
夜間頻尿(前立腺肥大)
やせと栄養失調
腰痛(男性更年期障碍)
抑うつ感
抑うつ感(虚弱)
(ら行)
冷房下痢

漢方薬名の意味


TOP